[毎日新聞より]2002.10.24

日本音楽コンクール・クラリネット部門で1位 北区の小谷口直子さん /神戸

 「第71回日本音楽コンクール」(毎日新聞社など主催)のクラリネット部門本選会が22日夜、東京都の東京オペラシティで行われ、神戸市北区道場町日下部の小谷口直子さん(25)=東京芸大大学院生=が第1位に選ばれた。「新進音楽家の登竜門」となる晴れ舞台での輝き。今後の活躍に大きな期待が高まる。 【根本太一】
 「私なんかで、申し訳ない思いです」。受賞の喜びを問われて最初に返ってきたのが、この言葉だった。幼少から英才教育を受ける他の参加者と違い、「音楽の先生になりたい」気持ちで練習を始めたのだという。
 クラリネットとの出会いは中学校で入ったブラスバンド部。「本当はフルートを吹きたかった」が、クラリネットの温かい音色のとりこになる。東京芸大から大学院へと進むうち、オーケストラ奏者へのあこがれも募ってきた。
 悩みがある。「気の弱さ」だ。この日もモーツァルトのクラリネット協奏曲を奏でて会場を沸かせたものの、実は、緊張で地に足が着いていなかった。「もっとしっかり基礎を学び、人前で演奏する経験を積みながら、克服していきたい」。夢は少しずつ、現実味を帯びている。(毎日新聞)

[本来、毎日新聞のホームページにリンクすべきですが、ホームページには掲載されていないようでしたので、このようなページをつくりました。imai]