ピアノ研究
ピアノデータ集 no.1
クラカワーピアノ
Krakauer bros.N.Y. no.53182
- 創業者 Simon Krakauer
- David Krakauer
- 文献
Tさんが、アメリカより持ち帰ったもので、本来は自動ピアノ。現在は自動の機械は取り外されている。 piano
atlas で調べると、1925,6年製ということになる。
特徴
- 自動ピアノなので、ケースがとても大きい。アクションの背が高く、鍵盤との連結棒が長い。
- アクションの形式は現代の一般的なダブルアクションである。
- 音は、柔らかく、おとなしい。もともと大音量のものではなさそうだ。
状態
- 自動機械は、全部取り払われている。
- アクションは、膠切れ(接着のはがれ)が、至る所にある。
- 弦押さえ(pressure bar)をとめているネジ釘が、数カ所無くなっている。しかし、なんとか、弦の圧力には耐えているようだ。おそらく、弦を取り替えようとして弦押さえを外そうとし、そのとき錆び付いて固くなったネジがおれてしまったのだろう。
歴史
- 1869 Simon Krakauer、息子の David とともに、ピアノの製造を始める。
- 1867 Julius Krakauer と Daniel Krakauer
が加わり、Krakauer Brothers に改組。
- 1900 David 没。
- 1903 法人化。
- 1905 Simon 没。
- 1976 Kimballの傘下に入る。
根っからの音楽家だったクラカウアーは、良い音を熱心に追求したそうだ。
Simon Krakauer 創業者 (左図)
- 1816 Kissingen,Germany ドイツのキッシンゲンで生まれる。
- 音楽家として教育を受け、バイオリニスト、指揮者として、有名になりつつあった。
- 1854年に、アメリカにわたる。
- 1869年、息子のDavid とともに、ピアノの製造を始める。
David Krakauer
- Simon の息子。 A.H.Gale's shopや、ロチェスターのHaines
Brothers や、他のニューヨークのメーカーにつとめ、商売を学ぶ。
- 1869より父とともにピアノ製造に関わる。
文献
- p.327 Alfred Dolge "Pianos and their
Makers" Dover 1911
- p.169 Pierce Piano Atlas
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1997.04.03 Megumi Imai
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